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G型 L型大学議論の違和感

冨山和彦さんが文科省で提言したG型大学、L型大学の議論、

今でもときどき盛り上がってますね。

 

「トップ層の大学以外は職業訓練学校にしちゃえ!」

っていう提言で、賛否両論あるようです。

 

でも、賛否両論も含めてなんか、

大学生の実態と離れた議論をしている感があります。

理念を語るおじさま方の理想論を語っているというか・・・

 

ゆとり大学生活を送った僕からしたら、

 「大学は自由に過ごすところだろうが!!!」

って思うわけです。

 

大学生にでもなれば、できるやつは一人で学ぶし、

できないやつは学びません。

別に今回のようにG大学、L大学の区分をしたって、それは変わらないでしょう。

 

この議論は、

「大学での学びを生かす機会がないのなら、

 社会に出るまでに職業訓練を受けたほうがいい!」

ってことですが、

そもそも、「大学生は大学で学んでいる」って前提が間違っていたら

破綻するじゃないですか。

 

理系の院生ともなれば、自分の研究分野でがんばっている人も多いですが、

大学院までいって研究する選択をしている時点で、学ぶ人なんですよ。

 

大学では単位はとったけど特に何も学ばなかった。

社会で仕事をしだしたから仕事を覚える。

こんな感覚です。

 

単位はとったけど身についたかと言われればついてない。

そんなもんです。

職業訓練にしたって同じだと思います。

「一度経験するのが重要だ!」と言うかもしれませんが、

学ぶ気のない状態での経験は、無いのと同じです。

中学時代にやったハンダ付けの経験なんて覚えてないでしょう?

 

大学は、学ばないやつは学ばない。まずそれが現状だと思います。

日本トップの東大でも同じです。(さすがに学ぶ率は高いと思いますが。)

 

職業訓練を大学の授業で行うって点は、僕は賛成です。

学びの選択肢が広がるのは学生にとってメリットだし、

社会に出てからの仕事を先んじて学べるのは大きいと思います。

 

だから、国手動で大学側に対して、

授業の選択肢に職業訓練的授業を入れることを義務化する、

その程度ならわかるなーと思います。

学ぶ人にとっては、カリキュラムの選択肢が単純に増えますから。

 

ただ、大学で職業訓練を義務化しても、

現状学ばない人が学ぶようになるとは思いません。

「大学は自由に過ごす場所。」

大学の問題はそもそも、この前提をどう塗り替えるかだと思います。

 

(参考)

文部科学省

実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議(第1回) 配布資料

資料4 冨山和彦委員提出資料

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/061/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2014/10/23/1352719_4.pdf